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2019.07.22

商品紹介 編集部

サンガ7月新刊『生きるとは何か』 著者・後藤一敏さんによる紹介

「生きるとは何か」を執筆して

一般の仏教書とかなり毛色の変わった真理の追究です。
私は「生きるとは何か」と60歳過ぎてから自問自答を始めて、仏教に答えを求て縁あった臨済宗の門(東京三田龍源寺松原哲明師)を叩きました。

禅宗では真理は外に求めるのでなく、自己の心の内に問いかけます。

4、5年過ぎたころに「無常」とは、「この世には常なるものがない、あらゆるものが変化していることだ」と気づきました。
分子生物学に関連する本を読んで、口に入れた食物はアミノ酸にまで分解され、小腸で吸収されて全身の細胞に運ばれ、新たなタンパク質の合成に使われていると知りました。

その無常の流れは絶え間なく続き、身体を生かしていると気づかされたことが科学的視点に注目した始まりです。
仏教書を読んでも、観念だけで理解していた無常ということが、自分の身体のミクロな働きを知ることで具体的な感じとして頷くことができました。

このことがきっかけで分子生物学、生物学、宇宙科学、脳科学などの分かりやすく書かれた本を読んでみると、仏教を学ぶ助けとなる事実が沢山あり、興味が湧いてきました。

仏教書や仏典も並行して読み、そこに書かれている内容と、自然界にある事実との関連を知ることで仏教の理解が深まるとを知りました。

松原哲明師亡き後、仲間と輪読会(月1回)を続け、そこで私の知り得た仏教理解に役立つ科学的知見を入れた資料を作成し、話題としていました。

1年毎に12回分の資料を冊子にまとめ、縁のある方々に差し上げていました。

ところが、冊子を心待ちにする方もいましたので皆さんに役立つことならと、継続しているうちに7年以上たちました。

 

ここからは制作の裏話

今回7冊の冊子を、自費出版しようとサンガの島影社長に相談、早速費用の話し、相場を知りませんから自分の出せる範囲でお願いしました。

ここからが大変! 担当の編集者を紹介され、冊子全部を渡し、編集打ち合わせが始りました。

7年分だから85の話題がつまった冊子を、関連がありそうな内容ごとに整理して、まず9章にまとめました。それでは章が多いので5章くらいにしてくださいと言われ、再整理して5章にしました。しばらくして突然、全資料を使うと700頁上になるので、2章分だけにして下さと編集指示が届きます。2章では内容が偏るので、少し追加して4章にして本の流れをなんとか作ります。

やっと内容が決まったのですが、次が大変、分野が私の専門外なので、引用は原著者の文を尊重する私の意向に沿って、そのまま使用することになりました。

そのために原著書の引用個所の頁を明記する必要がでてきたので、さらに写し間違いがないか原本の見直し作業が始まりました。

何回もゲラ刷りの確認、400頁以上あるので結構大変な作業でした。挿絵や文字も最後になって何とか入れることができましたが、本を作るとは骨の折れることだと思いました。

内容の読みどころ

冊子の内容は、仏教の無常、無我、苦の真理を底流として、その時々の事件や出来事を起点として話題を展開しているので、多岐に亘っています。

そこでこの本では仏教を知るための骨格となる項目を選定しました。
構成は4章に分かれていますが、1章と2章は科学的視点から仏教の基本的な項目を理解するために助けになる知識に重きを置いて書いています。
1章は「仏教の根本には科学がある」として宇宙との関係、生物学から見た生きものとしての関係、記憶や脳の基礎的な話、唯識の人間の心の話などを述べました。
2章は「自然が育む身体と心」と題して、自然と人間の関係や寿命のこと、生命と宇宙のリズム、脳科学者が体験した脳の話、人間誕生の劇的な変化など、この身体は自然の一部であり、自然そのものであることを認識することで仏教の本質に迫ることができるとの思いで述べています。

3章は「禅宗の公案が説いているのは、躍動する命のことだ」という理解で書きました。また、禅が目指している本来の自己とは何かについて、臨済宗、曹洞宗の老師の解説を引用しています。禅で説く「宇宙に存在する「いのち」は一つ」の意味が、1,2章の予備知識で補完することで、頷きができると思います。
4章は「テーラワーダ仏教は釈尊の教え」と題して、スマナサーラ長老の説法を中心として、私が重要だと思う項目を選んで書きました。日本仏教に親しんでいる私たちは、阿弥陀仏や観音菩薩、薬師観音、不動明王など、多くの仏を信仰していますが、初期仏教では釈尊が本尊で他の仏はいません。

10年以上仏教を学んできて、最近はテーラワーダ仏教で説く釈尊の教えが、ストレートで素直に人間の在り方を教えているので魅力を感じています。

頁数は多いいですが、節ごとに話題は独立していますので、一気に読む必要もなく、一章づつゆっくりと読んでください。
「生きるとは何か」を追求してきて、人間に、いったん刷り込まれた思想や概念は、強固に付着していて簡単には変わらないとの思いを強くしています。

仏教を学ぶにしてもどの門をくぐるかで、山頂への道程は大きく変わります。山頂に登れないこともあると思います。良き縁のあることを願っています。 

(後藤一敏)

 

商品紹介『生きるとは何か――仏教の根本には科学がある』

著者:後藤一敏

本体:2,000円+税
発売:7月25日

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■目次
第一章 仏教の根本には科学がある
第二章 自然が育む身体と心
第三章 禅で説く本来の自己
第四章 テーラワーダ仏教は釈尊の教え

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【内容紹介】

「宇宙とつながるいのちは一つ、人生は一度限りです。」

仏教と科学は別々の道を歩んできましたが、
2600年前のブッダが見出した真実の姿は、
現代科学の知見で読み解くができるほどに、
理性的で論理的な教えです。
無常の身体とそこに宿る心の本質を知り、
得心が行くならば、悩みや苦しみ、
欲や怒りなどで引き起こされる不安の多い社会を乗り越える、
智慧が生まれるでしょう。
(帯より)

 

 

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