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2017.12.01

社長ブログ

日韓を繋ぐ者ーのび太の結婚前夜2017ー

仙台 2015年冬

それは3年前の今頃の冬だった。

由希(娘)が「お父さんに紹介したい人がいる」と言った。

僕は予感がした。これは娘を嫁にする時の父親としての、なんても言えない予感である。

その予感は的中した。

なんかこの“のび太”(みたいな人)と結婚したいらしい。のび太は熱心なクリスチャンで、韓国人だった。僕は相当に動揺した。その動揺を隠しながらその場を何とかしのいだが、後でその理由を考えなければならなかった。

僕の父は僕に仏教を伝えてくれた人だし、母はお寺の娘だから、熱心なクリスチャンが僕に衝撃を与えるのは無理もない。まさに今月のサンガ新書『天皇は今でも仏教徒である』みたいなパラドックスである。

次に「韓国人であること」が、それほど衝撃を僕に与えるとは思ってもみなかった。

「韓国人であることが」だ。僕は韓国人にそれほど偏見を持っているのだろうか。これは自分でも驚きだった。お釈迦さまも仰っているじゃないか、

人はその出生によって差別されるものではない、その行為によって判断されるものだ

と。

しかし、その後のび太と何回か会っているうちに、僕のその偏見はほとんど意味のないものになっていく。

素直だし、純粋なところがあるし、何より娘を相当好きらしい。もしかすると日本の元気のない男よりずっといいんじゃないか。

 

ソウル 2017年冬

先週ソウルに行ってきた。のび太は両親と3人でソウル郊外の新興マンションで暮らしている。大阪万博の時に千里ニュータウンという巨大なマンション群が出来て話題になったが、まさに今のソウルはそれだ。

彼によると韓国には仏教徒とキリスト教徒が約半分ずついるらしい。しかしキリスト教は布教や社会活動に熱心だが、仏教はそれほどでもないらしい。世界最大の教会もソウルにあると言っていた。

彼らが案内してくれたのが、道洗寺だった。

僕が仏教徒で、仏教系出版社をやってることを知っているので気を利かせてくれた。このお寺は山の頂にありとても雰囲気のいいお寺だった。何宗か定かに分からないが、多分密教系だと思う。人々が熱心に祈りをささげる。無数の仏像。巨大なマニ車。

 

やっぱり僕は仏教徒なんだ。彼らが祈りをささげる姿を見るだけで、すがすがしい。でもこれがキリスト教会だったら、僕は気持ちが悪いのだろうか。そんなはずがない、やはり気持ちいいと感じるに違いない。どこまで人は区別したがるのだろう。一対一だったら分かり合える気がする、しかしそれが宗教対宗教、国対国、地域対地域になると同じ人間なのに時に衝突し、戦争までする。僕は落胆した気分になって、そして嬉しそうに語り合う、由希とのび太を見ていた。