サンガジャパン Vol.36特集「ヴィパッサナー瞑想」【新刊ポイント10倍】
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2020年10月25日発売
【寄稿】アルボムッレ・スマナサーラ , 石井 正則, 藤田 一照, アチャン・ニャーナラトー , 想田 和弘 , 島田 啓介 , 池埜 聡 , 浦崎 雅代 , 西澤 卓美 , 川本 佳苗 , 森竹ひろこ(コマメ) , 青山 俊董 , Nami Barden , 河合 克仁
【連載】松本 紹圭×宇野 常寛 , 山下 良道
ISBN:9784865641776
A5判くるみ
今、世界で仏教瞑想に源流を持つ瞑想法が「マインドフルネス」として広く受け入れられている。欧米のみならず、すでに禅という仏教瞑想伝統のある日本においても人口に膾炙(かいしゃ)し、一時のブーム的な取り上げられ方が過ぎ、今は穏やかに浸透してきているといえるだろう。そのように着実に浸透している流れにある。だからこそ、あえて私たちはこのマインドフルネスをそのルーツに遡り、仏教瞑想としてとらえ直し、殊にその特徴・核である「ヴィパッサナー瞑想」に焦点を当てたいと思う。
ヴィパッサナーはブッダ自身の修行法に由来する瞑想法であると考えられ、2600年前から現代まで展開してきたとされる。非常に長い伝統を持っているが、歴史的な流れを見るとき、現在伝わっているヴィパッサナー瞑想は、いったいどのように現れたのか。一九世紀の東南アジア、それまで僧院の中で限られた僧たちによって修行されていたものが、一般の人々の中に紹介され、広まっていった。これは第二次世界大戦後、ミャンマーやタイの国民のアイデンティティや伝統の回復と共に広がりを見せた。人々は、自らのアイデンティティを仏教に求め、僧はそれに応えて、仏教の教えとともに実践を僧院の外へと伝えた。例えばミャンマーではレーディ・サヤドー(1846~1923)が在家に開いた伝道が在家運動として引き継がれ、その瞑想実践の系譜はいまゴエンカ氏が伝えている。そして、その実践を西洋が率先して心の健康のために取り入れている、という皮肉な構造も見えてくる。
テーラワーダ仏教瞑想の具体的な実践方法は師によってさまざまだ。レーディ・サヤドー、マハーシ・サヤドー、ティアン・チッタスポー、パオ・サヤドーなど、豊かなヴァラエティがある。しかしその方法の根本にあるのは、ブッダの教えである、『念処経(Satipaṭṭhāna-sutta)』(MN10)および『大念処経(Mahā-Satipaṭṭhāna-sutta)』(DN22)と『出入息念経(Ānāpānasat-isutta)』(MN118)などのパーリ経典であることは間違いない。
本特集では対談、インタビューのほか、各師の方法、理論などを深堀して紹介する。
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