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2018.10.26

社長ブログ(ほぼ毎週金曜日更新)

「小池龍之介」という人の事。

代打・川島

じつは先日、サンガ社員の佐藤由樹のお母さんが、亡くなられた。
家族にとっては、もちろん悲しいことだと思うが、

十年くらい寝たきりで入院していたのを知っている僕には、

由樹にとっては本当に大変な日々だっただろうと思う気持ちもある。

この社長ブログ「ほぼ金」は、じつはいつも口述なのだが、

そんなわけで今回は由樹に代わって、川島がピンチヒッターだ。

(こいつキーを打ち終わるたびに「はい」というので僕は追い詰められる気分になる。

「やめろ」と言ったらようやくやめた)

 

小池さんの話

そうだ今日の話は小池さんのことだった。

僕が小池さんに初めて会ったのは、2008年だ。

彼がデビュー作である『「自分」から自由になる沈黙入門』

を幻冬舎から出し、それが爆発的に売れたあと、

その同じ年にサンガの東京オフィスに彼は現われた。

それも裸足で。

びっくりした。

小池さんの語り口は、知っている人は知っていると思うが、

すごくゆっくりで、いってみれば穏やかな口調だ。
文節ごとに目を閉じて、瞑想しているような感じで

言葉を探し、おもむろに語り出す。

それが印象に残った。

そのあとサンガ社員の五十嵐の伯父さんが、当時TBSに勤めていたので、

TBSに売込みしようと小池さんを連れて会いに行った。

TBSは赤坂にあるのだが、なんとその時も、

小池さんは裸足だった、、、裸足で赤坂を歩く男、はかま姿で。

 

小池さんの本をサンガで出版する

『「我」を張らない人づきあい』

それからほどなくして、彼の第2作である

『偽善入門―浮世をサバイバルする善悪マニュアル』(2008年)

がサンガから出版されることになった。

そしてその後、2010年には『仏教対人心理学読本』

(現在は新書『「我」を張らない人づきあい』)を出版する。

出会った当時、僕は、小池さんがテーラワーダ仏教僧として出家したい

と思っているという話を人づてに聞いていた。

だが、結局、彼は出家しなかった。

あるとき僕は小池さんに、

「出家しなかった原因は、サンガで出版したことが原因なのですか」

と、聞いたことがある。

息をつかせず、第2作の執筆を頼んだからだ。

小池さんは「それもあります」と答えた。

そのとき僕は、ちょっと後ろめたさを感じたのを覚えている。

 

小池さんの愛読書

『呼吸によるマインドフルネス』

それから、サンガは小池さんが愛読していた

ブッダダーサ長老(タイではプッタタート長老と呼ばれている)の

『呼吸によるマインドフルネス』

(原題:Mindfulness with Breathing: A Manual for Serious Beginners)

の翻訳を依頼するに至るのだが、

これは、三年で終わるはずの翻訳が小池さんは着手にも及ばず、

それから一年延長したが、またも着手に及ばなかったようだ。

結局、この本は小池さんに帯の推薦文をもらい、2016年に刊行した。

ある意味、小池さんほどユニークな日本人僧侶はいないと僕は思う。

 

小池さん最後の対談本

『幸せの波動』

彼は活躍の幅を広げ、テレビなどにも多く出演した。
報道ステーションに出演したときの言葉がある。

「一人で抗(あらが)って『正義のために絶対にそれ(改ざん)は許せん!』と言える人間かどうかを自分に問いかけてみると、『(自分だったら)できないかもな?』と思ったときに、さっきの(VTR中の)方々(改ざんした人々)が悲痛な表情で言い訳をしている理由が見えてくるんです」(『幸せの波動』P.8)

 

この、古舘一郎氏とのやり取りに表れている視点に、

慶應大学の教授の前野隆司さんは衝撃を受けた。

そして今回、小池さんの「最後の対談集」となるかもしれない、

小池龍之介×前野隆司対談

『幸せの波動:僧侶と科学者が探る「愛のエネルギー」の高め方』

が発売されることになった。今月の新刊だ。

 

なぜ「最後の対談集」なのか。

なぜ「最後の対談集」なのか、

知っている人もいるかもしれないが、

小池さんは断筆し、最後の解脱の旅に出たのだ。本書の中から引用しよう。

「もうすぐ、野宿をしながら瞑想するのに適した暑い国へと出国しますが、いつか修行が成就し、無事に解脱をなしとげて帰ってきた折には、また、どんな対話ができますことでしょうか、その頃にはきっと、ご研究もまた、変化していることでしょうかねぇ、と思いつつ、あとがきを閉じましょう。」(『幸せの波動』P.234)

 

9月29日(土)に、小池さんのお寺である月読寺(今はもうない)があった、

江ノ電・稲村ケ崎駅の近く、稲村ケ崎公園で最後の説法をするというので、

編集部・川島が会いに行った。

川島いわく、

「どこで噂を聞きつけたのか、他の出版社の編集者らしきも現れて、別れを惜しんで(?)いましたよ。実際のところ、継続中の仕事もあったでしょうし、事務的な連絡もこのときにされて、全部終わらせた感じでしょうね。説法の中で、1年半で解脱する予定と言っていました。頑張ってもらいたいですね。」

 

この現場には、仙台本社で開催している瞑想サークル「サラナ・ビハーラ」

のメンバーだった人も参加したらしい。

その人はずいぶん衝撃を受けたようだ。

このことは仏教界に、決して小さくない衝撃を与えたのだと思う。
『幸せの波動』を読んでいると、

彼はテーラワーダ仏教に親和性をもちつつ、

独り、道を歩む修行者なんだと、僕には思われてくる。

彼は旅先で100%の”X”(幸せの波動より)を確信できるのだろうか。

今度会うときが楽しみだ。

 

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