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「心の本質」にせまる 『ブッダの実践心理学』 その4
②心の章〈一〉
(『ブッダの実践心理学アビダンマ講義シリーズ第二巻「心の分析」』について)

ブッダの実践心理学アビダンマ講義シリーズ第二巻「心の分析」
アルボムッレ・スマナサーラ/藤本晃[著](サンガ、2006 年)
「心とは何か」。西洋はもとより東洋世界でもあやふやな理解しかない中で、
仏教はきちんと知って、定義しています。
「心とは、認識するはたらき」
なのです。
「心は神が人間にだけ与えたものだから、犬やミミズにはないのだ」と思いたくても、犬は犬で一所懸命、ミミズはミミズで一所懸命、生きています。
「認識することが心」だから、「生きることが心」なのです。
だから無数の生命=心が「あり」、でも、1つ1つがそれぞれまったく「別物」です。
認識機能が心だから、「魂」とか物質のように「心が『ある』」とは言いにくいのです。
本当は物質さえも生滅を繰り返すエネルギー=はたらきですから「ある」とは言えないのですが、心は完璧に「はたらく、作用する、機能する」だけなのです。一瞬も留まらず、重さ固さも色も形もなく、空間を一立方ミリメートルさえも占めません。そのくせ、やたら強情で決して途絶えることなく、ただ瞬間ごとに生滅を繰り返しながら「知る知る知る知る」と、絶え間なく認識する連続が、「心がある」状態なのです。
絶え間なく生滅を続ける心が1回生まれて滅するまでのホンの瞬間を、一刹那と数えます。一刹那ごとに、丸ごと生まれ変わるのですから、心の性格もレベルも変化して、心はまるっきり安定していません。
「知る」はたらきだけのたった1つの心を、日常世界の悪心、日常世界の善心、禅定の心、悟りの心というふうに、「知る」レベルに応じて89種類に分析しています。そうやってさりげなく、悪い心から悟りまで心を成長させる道筋も分かるようになっています。
心の分析は、洋の東西を問わず、他の学問分野が思いもつかない仏教の独壇場かもしれません。
文頭の①や②は、『ブッダの実践心理学』シリーズの巻数を示しています。章名の後の〈一〉や〈二〉が『アビダンマッタサンガハ』の章番号です。
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