社長ブログ(ほぼ毎週金曜日更新)
ついに刊行する『ブッダの聖地2』
クメール・ルージュとトゥールスレーン
僕がカンボジアに行ったのは2014年だから、6年くらい前のことになる。
なかなか記憶を取り戻すのが大変だ。
カンボジアの歴史を見るとき忘れてならないのはクメール・ルージュの時代だと思う。
「クメール・ルージュ」、なんて美しい語感だろう。
カンボジアは長くフランスの植民地だった。ルージュはフランス語で赤、クメールはカンボジアの多数を占めるクメール民族のことだ。つまり日本語では「赤いクメール」になる。
ところが、この語感とは真逆で、クメール・ルージュが支配した1975年から1979年の間に170万人(諸説あり)のカンボジア人が殺されたという。
まさに暗黒の時代だ。
クメール・ルージュの時代は、主に知識人が狙われて大量に殺されたが、それは密告によっていて、反体制派を疑われた人は拘束して容赦なく殺戮していったらしい。
スマナサーラ長老が言っていたが、クメール・ルージュ体制が崩壊したのち、密告で殺された人の家族が、家族を殺されたにもかかわらず、クメール・ルージュの人間がどこに隠れているか知っているにもかかわらず、密告もせず、赦していたのだという。
これはまさに前回のブログでも書いたブッダの言葉を思い出させる。
実にこの世においては、怨みに報いるに怨みを以てしたならば、ついに怨みの息[や]むことがない。怨みをすててこそ息む。これは永遠の真理である。(ダンマパダ5、中村元訳)
まさに仏教の心そのものではないか。
トゥールスレーンに行ったときはまさに衝撃だった。
クメール・ルージュ当時、政治犯の刑務所として使われていたその高校の建物の中を見ていくにつれ、拷問されたという部屋、処刑されたという部屋、たぶんナチスのガス室のような密閉された部屋、35年をへた今(2014年)でも血痕が残っているのを見ていくと、僕は嘔吐感をこらえて、外に出て、ただ、祈りをささげるしかなかった。
(撮影:馬籠久美子)
マハー・ゴサナンダ長老
内戦が終わった後、カンボジアの至宝と言われるゴサナンダ長老はカンボジア中を平和の行進で回ったという。
(写真:ニューヨークタイムズhttps://www.nytimes.com/2007/03/15/world/asia/15ghosananda.htmlより)
スマナサーラ長老は、ゴサナンダ長老の話された、こんな話を紹介してくれた。
「この地雷を踏んだらとても痛いでしょうが、あなたの心の中にも地雷があります。
あなたの心の中の地雷があるから、この物質界にもあるのです。
心の中の地雷を取り除けば、この目の前の地雷もなくなります。」
これはブッダの教えそのものです、とスマナサーラ長老は言った。
ゴサナンダ長老は日本語の本がある。『微笑みの祈り』(春秋社)
この本はもうふるくて品切れになっているが、サンガでこの本を出せないかという話はサンガ内でも何回かしているのだが、いまだに決心するには至っていない。
このブログの読者も、もし、出してほしいという要望があれば、伝えてほしい。その要望が多ければ多いほど、本当に出すかもしれない。
驚くほど若いカンボジア僧侶たち
ヨホット・カマケロ師
ワット・ランカ所属。ダンマレンゲシ・ダンマドゥッタ仏教協会
[一九四八年生、六七歳]
ヨン・セン・ヤース師
シアヌーク仏教大学副学長、カンボジア最高長老衆アドバイザー、ソヴィチア師の恩師
[一九八二年生、三二歳]
ウィ・ソヴィチア師
シアヌーク仏教大学バッタンバン校 大学準備コース長 [一九七八年生、三七歳]
カンボジアの首都プノンペンの中心部にあるワット・ランカにおいてスマナサーラ長老とカンボジア仏教僧侶たちの法話の集いは開催された。
※以上、年齢・肩書は取材当時(撮影:相田晴美)
カンボジア仏教僧との法話の集いに参加してくれたカンボジアの僧侶の二人は驚くほど若かった。そこで僕は長老に聴いてみた。
「本当にみんな若いですね。」
「いやそんなもんですよ。みんな若い人にこういうことは任せるんですよ。」
と長老は言った。
考えてみると長老のスリランカのお寺の副住職もけっこう若い。この法話会はじつに感動ものだった。
その詳細については、「ブッダの聖地2」をぜひ手に取って読んでほしい。
『ブッダの聖地1』も、高価な本になったが、『ブッダの聖地2』も、高価な本になってしまうが、それでサンガが儲かるかと言うと、儲からない。
でも、サンガの担う使命は、こういう本を出すことにあると思っている。
【サンガからの大事なお知らせ】
2014年2月20日(木)~3月3日(月)の12日間の旅を凝縮した『ブッダの聖地2』ただいま鋭意制作中です。乞うご期待!
今後も不定期で、ブログも更新していきます。
連載第1回「カンボジアの旅――『ブッダの聖地2』鋭意制作中その1」は【コチラ】
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