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2020.01.17

社長ブログ(ほぼ毎週金曜日更新)

妙光さんのいない仏法学舎・熱海

妙光さんが亡くなった

熱海に来るのは何年ぶりだろうか。
もうずいぶん前になると思う。

それでも、坂の多いのは当たり前で
熱海の町並みは変わらない。

タクシーの運転手さんに何か尋ねると、
ものすごく丁寧にやさしく説明してくれる。
そんな熱海の運転手さんの人柄も、
やっぱり昔と変わっていない。

熱海にある仏法学舎の女主である
妙光さんが、先日、亡くなった。

仏法学舎は20年くらい前から、

テーラワーダ仏教のために瞑想実践の場を提供していた場所だ。

その知らせを聞いて最初に思ったのは、
悲しいというよりも、
寂しいという感情だった。

仏法学舎の「肝っ玉かあさん」

仏法学舎は、スマナサーラ長老が
毎月のように瞑想合宿を開いていた場所で、
僕も当時、毎月のように通っていた。

僕が受けた妙光さんの印象は、
一言で言えば、「肝っ玉かあさん」だ。

僕は、今でもそうだが、
合宿となるといつも遅刻する。

そんな僕は、妙光さんから、
「ちゃんと時間どおり来なきゃ駄目よ!」
とよく説教された。

僕は妙光さんから、
この仏法学舎の歴史を何度もよく聞かされた。

妙光さんはスマナサーラ長老に感銘を受け、
やがてこの仏法学舎に長老を呼ぶようになったという
話しだったと思う。

 

妙光さんは、サンガができたばかりの頃から仏法学舎に
『人生力をつける本』や
『ブッダのやすらぎの声』というCDを置いて
売ってくれていた。
そして、しょっちゅう補充注文をくれた。

今でも本棚には
サンガの本が並んでいる。

僕を怒らなかった妙光さん

思い出深いエピソードがある。

ある晩、
僕は外の石段のところで
タバコを吸っていた。
すると、近隣の人がやって来て、
たぶん「怪しい人物だ」と思ったんだろう、
その人はいきない僕の顔に、
懐中電灯の光を直接当ててきた。

僕はムッとして、
なんと言ったかは覚えてないが、
その人に文句を言った。

するとその人は、僕が泊まっている、
仏法学舎に向かっていた。

しばらくたって帰ると、
仏法学舎にいた法道さんから、
その人が妙光さんに文句を言いに来たというのを聞いた。

中には妙光さんがいて、
僕は妙光さんから説教されるのを覚悟したが、
彼女はそのとき僕に、
ほんとうに何も言わなかった。

僕が妙光さんの優しさを感じた一瞬だったと思う。

今日のお葬式の火葬場でKさんと話していたら、
どうやらこの話はみんな知っているらしい。

カレーライスと大きな声

カレーライスも思い出深い。
妙光さんの作るカレーはすごく美味しくて、
合宿中、1回か2回は出るのだが、
それが待ち遠しかった。

「あのカレー、いいね」
って僕が言うと、

「このカレーのコツは、
リンゴとニンニクをすって、
中に入れるのよ」と
得意そうに話したのを覚えている。

ほんとうにあのカレーは美味しかった。

それと、妙光さんは、
お経を読むときの声がとても大きくて、
みんなびっくりしながら、その声を聞いていた。

また、法道さんに聞いた話だが、
あるときなんかは、
丸一日瞑想していたらしい。

だからスマナサーラ長老が言うように、
妙光さんは、ある境涯に達していたのだろう。

妙光さんの願い

今日新幹線で、帰りに一緒になった

昔からの瞑想仲間・たまちゃんが言っていた。
「熱海での合宿は
信じられないほどよかった」と。
その仏教学舎の雰囲気も、
妙光さんあってのものだったんだと思う。

仏法学舎を見ると、
僕が皿洗いした台所や、
風呂掃除した風呂が、
なにも変わらず残っている。

妙光さんの最期は看取れなかったが、
周りの人たち、細野さん、法道さん、
そのほかの人たち。

本当にごくろうさんと言いたい。

そして、テーラワーダ仏教が、
ますますこの日本に栄えてくれることが、
彼女の願いなのだと思う。