社長ブログ(ほぼ毎週金曜日更新)
差別とAIと『道徳ロボット』
フィリピンのセブに行ってきた
このあいだ、サンガの新規事業計画のために、
フィリピンのセブに行ってきた。
また、フィリピンのテーラワーダ仏教の
視察という目的もあった。
僕の姉貴は、フィリピンのセブの医大に通っているので、
姉貴に案内してもらいながら、
これからのサンガのビジネスについて考えてきた。
セブは、古くはフィリピンの首都があったところで、
日本で言えば、京都みたいなところだと思う。
セブと聞けば、
「南国のリゾート地」を連想する人が多いと思うけど、
降り立ったとたんに目に付くのは、
建物と人通りばかりで、普通の都会に見えた。
姉貴は大学近くのアパートに住んでいて、
何が日本と違うかというと
朝も昼も夜も、とにかくニワトリがうるさい。
どうやら、セブは闘鶏のメッカのようで、
うるさいなあと思いながら見てみたら、
すごく美しい雄鶏がいた。
ニワトリの激しい鳴き声の途中に、
ときどき犬の鳴き声も入ってくる。
また、イモリもいて、
一度、部屋の中に入ってきた。
(ちなみにイモリも鳴くらしい)
姉貴が外に出してくれというので、
出そうとしたら、すごく元気な奴で、
あっという間に逃げてしまった。
灼熱のセブ
フィリピンは赤道直下なので、暑い。
ものすごく暑い。
姉貴は冷房が嫌いなので、
部屋にエアコンがない。
すごく熱いし、イモリもしるし、
鶏と犬の鳴き声で、
初日は朝までほとんど眠れなかった。
しかし、セブの中心地から南に行くと
そこには、セブの美しい海が
一面に広がっている。
僕と姉貴
セブでの会話は、
英語かビサヤ語でするのだが、
僕はビサヤ語がぜんぜん分からないので、
英語で話してみると、
相手は、あまりよくしゃべれないが、
こっちの英語は、すごくよく通じる。
街中にコールセンターが立ち並んでいることからも、
やはりここは英語の国でもあると思った。
僕を助けてくれた地元の人たち
セブでは姉貴と一緒に、
海に行ったりもして、すごく気持ちよかった。
しかし、浜辺に行ったとき、
僕は不覚にも、砂利の砂浜で転んでしまった。
けっこう強く膝をうってしまって、
血も出てきてしまった。
それを見ていた地元の人は、すぐに近寄ってきてくれて、
僕をエマージェンシーのところに連れていってくれた。
そこでは女の人がすぐに傷を消毒してくれて、
赤チンみたいなのを塗ってくれて、
ガーゼをあてて、テープで止めてくれた。
フィリピンの人たちのホスピタリティの高さに、
僕はとても感激したのだった。
AI研究者の差別発言
ともかく、人は困ったときには、
誰彼もなく助けを求めるものである。
そこで当然、助けられたら、
感謝の気持ちがわいてくる
ところが、通常の状態になると人はやっかいなもので、
必ず「差別」の感情が湧き起こってくる。
そして、一番手っ取り早く
やりやすいのが「人種差別」である。
最近、AIを研究する東大の特任准教授が
差別発言をして問題になっていたみたいだが、
フィリピン人だって、中国人だって、日本人だって、
個人個人を見ればいい奴だっているし、
悪い奴だっている。
みんなも簡単にそう思えると思う。
それでも人は、すぐに差別したがる。
この人間の性質をどう考えればいいのかは、
AI(人工知能)が発展する今だからこそ、大切なことだ。
そしてサンガの本には、
AIが善悪の判断をするための「道徳エンジン」を開発する
東京大学大学院の鄭雄一(てい・ゆういち)教授と、
スマナサーラ長老の対談を掲載した
『道徳ロボット
――AI時代に欠かせない「幸せに生きる脳」の育て方』
がある。
まさに今こそ、読むべき一冊だ。
この本を読んでいて、感心させられた一節に出会った。
スマナサーラ:進化で生き残るのは強者です。強者には残酷な強者もいますが、条件やら状況を勉強・理解して、そこでどう進めるのかと見極める強者もいるのです。二方向の人間性が考えられますね。相手を殺して生き残る人と、相手を助けてあげて相手の悩みを消してあげて、仲間にまわして生き残る人と。
(『道徳ロボット』170ページ)
やっぱり弱い人間ほど、人を差別したがるものだと思う。
本当に自信を持っている強者は、
別に差別なんかしなくていい。
しかしながら、
上辺では差別なんかしないような顔をしていても、
心底では、人は差別だらけだと思う。
差別することによって気持ちを無理やり支えて、
かりそめの自分で虚勢を張りながら、
なんとか生き延びている弱い存在に過ぎない。
そして、こんな弱虫では駄目なのだ。
これを基本的になくすためには、
やはり仏教の道を歩むしか方法はない。