社長ブログ(ほぼ毎週金曜日更新)
祇園精舎――ブッダの聖地2562(その7)
インドのカピラ城趾
ルンビニーを後にした僕らは、
ネパールからインドへと再び国境を越え、
カピラ城趾のピプラーワーに向かった。
お釈迦様が29歳で出家されるまで暮らしたのがカピラ城だ。
そして、現在、「ここがカピラ城址だ」と
主張する遺跡は2カ所あるという。
ネパール・ルンビニー州のティラウラコット遺蹟と、
インドのピプラーワー遺蹟だ。
そして、ここはインドのカピラ城址・ピプラーワー遺蹟である。
ここでは、石原さんが持ってきた線香に
火をつけることになったのだが、
火を持っているのは(つまりタバコを吸うのは)僕だけだったので、
僕の火をつかって火をつけた。
すると大河原さんに
「すごいじゃない! 火のお布施をする人は、最高の徳があるのよ」
と言われて、僕は妙にいい気分になった。
マハラジャ放送局での一時出家体験談
ピプラーワーを出発し、バスに乗り込む。
バスの中のマハラジャ放送局では、趣向を変えて、
一時出家修道会の参加者ヘのインタビューを試みた。
これは沖縄大学の研究者で、
スリランカで出家した須藤さんのリクエストだ。
唐津さん、三谷さん、黒田くん、新家さん、
にマイクを渡し、それぞれの経験を語ってもらった。
一時出家修道会は日本にテーラワーダ仏教を根づかせるための、
3番目ステップのような気がする。
つまり、第1ステップは長老が日本に来たこと。
第2ステップは、その教えを広めること。
そして第3ステップが、この一時出家修道会だ。
そしてそのつながりとして、今度、
富士山に瞑想道場をつくることを長老は話された。
もしそれが実現したなら、
本当に素晴らしいことだと思う。
やはり長老は、スリランカの小学校の建設のことや、
この富士山の道場のことなど、やることがでかい。
一時出家修道会の目的は、
間違いなく後継者探しであると思う。
僕は彼らの話を傍で聞いていて、
それぞれ動機や目標は違うが、
「苦からの脱出」が根底にあると思った。
しかし、長老は「玄関マット」を探しているように思える。
「玄関マット」とは、長老が話された「出家者の心得」だ。
それは一言で言えば、
「人のために尽くす」ということだと思う。
〈ブッダの聖地〉サヘート・マヘート
祇園精舎に着いたのは、夕方だった。
大国コーサラ国の首都
サーワッティ(舎衛城)の郊外に、
祇園精舎は作られた。
祇園精舎はサヘート、
サーワッティはマヘートと言われていたので、
この地は仏教聖地として
「サヘート・マヘート」呼ばれているという。
祇園精舎といえば、『平家物語』の書き出し
「祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり」
を思い出す。
恐山院代の南直哉さんは、
これが仏教との出会いになった言葉であるという。
スマナサーラ長老と南さんの対談書『出家の覚悟』に、
そのエピソードが書かれているので、引用しよう。
中学三年の始業式に行ったら、教科書を配るわけです。配っている間、退屈だから、べらべらべらべら国語の教科書をめくっていたら―たぶん当時は、中学三年になって初めて、日本の古典を学ぶ仕組みになっていたと思うのですが―そこに、日本の古典で『平家物語』というのがありました。その冒頭に、極めて日本では有名な一節、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」があるのです。その「諸行無常」という言葉を見た瞬間に、「ああっ」という感じがしました。つまり、「自分がずっともっていた違和感というのはこれかな」と思ったのです。あのときは、今でも思い出しますけれど、言い表せない感じがした。「救われた」「よかった」という感じがしましたね。
(『出家の覚悟』)
『出家の覚悟』は、いま品切れ中なのだが、
4月下旬にサンガ文庫として復活する予定だ。
お釈迦が過ごされた場所
祇園精舎で意外だったのが、
お釈迦様がいたと言われる場所が、
最近になって、実は違う場所だという説が浮上していることだ。
でもぼくは、以前からそこだと言われている場所の方が
威厳があり、実際タイのお坊さん達も拝んでいるし、
前からの場所でいいんじゃないかな、と勝手に考えたりもした。
長老は、昔からお釈迦様がいたと言われている場所で、礼拝された。
祇園精舎でのお経
ここには猿が多いし、犬もいる。
なぜかインドに、猫はめったにいない。
そこで長老の話を聞いていると、
犬が猿を追い払っているのが見えた。
そして猿は木の上に逃げた。
そしたら長老が、「犬はここを猿から守っているんですよ」と言っていた。
僕は、「へー、そんなもんなんだ」と妙に感心した。
祇園精舎は、もうすっかり夜の帳につつまれていた。
長老が「やっぱり明日もここに来ましょう」と言い、
みんなからも拍手があがった。
明日の朝、もう一度来ることを約束して、ホテルに向かった。
サンガからのスペシャルなお知らせ
今回の2019年ツアーの様子を追加収録した
『ブッダの聖地[改訂版]ースマナサーラ長老と歩くインド八大仏蹟ー』
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(2019年2月の八大聖地ツアー参加者には、別途割引券を旅行会社から3月8日にお送りします。お楽しみに)