社長ブログ(ほぼ毎週金曜日更新)
祇園精舎Ⅱ、そして幻の聖地サンカッサへ――ブッダの聖地2562(その8)
スダッタ居士のカッチ・クティ・ストゥーパ
2月14日。
この日は、前日の約束どおり祇園精舎に向かうのだが
その前に、大商人スダッタ居士(アーナカピンディカ居士)の
住居址であるカッチ・クティ・ストゥーパと、
アングリマーラ長老が隠れ住んだ場所である
バッキ・クティ・ストゥーパに行った。
この話はあまりにも有名なので、
ほとんどの人は知っていると思うのだが、
スダッタ居士は、お釈迦様に修行の場所を提供するために、
祇園精舎となる土地の元々の持ち主であるジェータ王子に
この土地を買うことを申し入れた。
ところがジェータ王子は、
売る気がまったくがなくて、法外なことを言った。
それは「この広大な土地を、一枚一枚の金貨で、
ぜんぶ埋め尽くしたら売ってあげよう」
というものだった。
しかし、スダッタ居士はこの提案を真に受け、
「この土地を買う」と、スダッタ王子に言った。
スダッタ居士は、祇園精舎となる土地を
一枚一枚、金貨で埋めていった。
次第に金庫の中の金は、カラになってしまった。
それでも財産を売って金貨に換え、
毎日毎日、金貨を並べ、
やっとのことで土地一体は、
金貨の絨毯のようになったという。
もちろんスダッタ居士は、
天界に生まれ変わったという話だ。
そのおかげでブッダは、
覚られてから入滅までの夏の時期、
祇園精舎で25回も過ごされたのである。
スダッタ居士の仏教に対する純粋な熱意は、
ここに花開いたのだった。
僕はこの話を聞くたびに、
帰依心の重要さを思い知らされる。
【 カッチ・クティ・ストゥーパ】
アングリマーラ長老のバッキ・クティ・ストゥーパ
カッチ・クティ・ストゥーパのすぐ近くに、
アングリマーラ長老が隠れ住んでいたという牢獄
バッキ・クティ・ストゥーパがある。
僕は前もここに来たことがある。
以前は、何もなくてストゥーパがあるだけだったと思うが、
今は整備されていて、牢獄の中に入ることができない。
【バッキ・クティ・ストゥーパ】
もともとは建物があり、自然があり、
そして長い歴史を経てきた遺蹟だが、
それを人工的に変えてしまって、
その成り立ちを変容させていいものだろうかと、
いつも僕は思う。
祇園精舎、再び
その後、2回目の祇園精舎に行き、
僕たちはお経をあげた。
お釈迦様は雨安居の時期、
この祇園精舎におられたが、
雨安居が終わるとお釈迦様は旅に出てしまうので、
祇園精舎のお坊さん達は、とても寂しくなってしまうという。
そこでアーナンダ尊者が、
「お釈迦様の代わりになる菩提樹を
植えておけばよいのではないですか?」
と提案したところ、
お釈迦様もそれを許可されたという。
そうして植えられたアーナンダ菩提樹を、
お経をあげながら3回まわり、
水を樹にかけて礼拝した。
14時間のバスの旅
アーナンダ菩提樹を後にすると、
僕たちはバスに乗り、
この八大聖地巡礼最長の
バスの旅が始まった。
なんと14時間のバスの旅である。
食事もバスの中でのお弁当である。
それでも、ドライブインでのトイレ休憩や、
マハラジャ放送局があるので、
ひたすらバスに乗り続けていた
という記憶はそれほどない。
でも、自分でも驚くほど、本当に眠くなる。
睡眠不足ということではないと思うけど、
とにかくひたすら眠くなる。
気がつけば隣の席の由樹も寝ているし、
別のバスに乗っている五十嵐は、
マハラジャ放送局の最中に、
「そうとうみんな寝ています」と言っていた。
僕はそれを聞いて、ちょっとムッとしたが、
ちょっと気が楽になったりもした。
〈ブッダの聖地〉サンカッサ
八大聖地はだいたい、
開門が夜明けで、
閉門は日没となっているのだが、
サンカッサに着いたときはすでに夕方で、
閉門間際の微妙な時間帯だったが、
なんかサライが交渉して、
中に入れるようになったらしい。
ここはお釈迦様が
お母さんにアビダルマを教えるために、
天上界に行って、降りてきた場所だという。
そこにある小高いストゥーパらしき丘の上に、
ヒンドゥ教のほこらがあり、
スマナサーラ長老も登る必要はないとおっしゃったので、
みんな登らずに、サンカッサを後にした。
でも後で、マハラジャ放送局に届いた質問の中に、
「私は丘にのぼり、ヒンドゥ教のほこらにお参りしてしまったのですが、
バチはあたらないでしょうか?」という質問があった。
長老は「バチは当たりません」と笑いながら答えた。
なんかサンカッサは、
八大聖地の中に含まれているからという理由だけで、
長距離を時間をかけて行ったようなものだなあと思った。
八大聖地の一つでも欠けていたら
後悔してしまうからと思って、行ったような場所だった。
ともかく、これで僕たちは
八大聖地すべてをまわったことになる。
今回のツアーも、
ついに終わりを迎えようとしている。
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