商品紹介 編集部
『サンガジャパン Vol.35(2020spring)特集「食べるーー食と心の健康」』の序文(扉)を全文公開。
2020年4月25日発売の『サンガジャパン Vol.35(2020spring)特集「食べるーー食と心の健康」』。
コチラ発売を直前に、サンガ編集部がどのような意図をもって今号を制作したのか。みなさまに伝わるよう序文(扉)全文をご紹介します。
どうぞご覧ください。
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特集 食べる 食と心の健康
「食べる」という行為は、生命が生きていく上で必要な営みであり、健康な生活を送るために欠かすことができないものだ。
そして健康を保つためには、栄養バランスのとれた食事に加え、適度な運動が必要であることも周知のことだろう。
しかし、実際の日常生活にそれを取り入れるのは簡単ではない。飽食の時代となった今、地球上では一〇億人以上の人々が標準体重を超えているという。過食と運動不足による肥満は、日常にある現代病として世界に広がってきている。
同時にこの地球には、飢えに苦しむ人々も存在する。国連の報告(https://ja.wfp.org/news/sofi_report_2019)によると、
二〇一八年は推計八億二〇〇〇万人が十分な食料を得ることできず、世界の飢餓人口は三年連続で増加している。
地球規模で「食」を見つめたときに見えてくるのは、「飽食」と「飢餓」という両極にある問題である。しかし、地球の食料資源という視点をもって、この問題を解決するのことはできないものか? 一人一人が「食べる」という行為を見つめなおすことによって、地球規模で生命と環境の在り方を改善できるのではないだろうか?
今、私たち人類は、地球規模のつながりの中で生きていることを認識せざるをえない時代を生きている。二〇二〇年四月現在、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)によって、世界中の人々の健康が危険にさらされている。
二〇一九年一一月に中国で初めて発生が確認され、瞬く間に世界に感染が拡大したこの状況は、私たちの世界の距離が近づき、かつてないほど結びつきが深まっていることの証左でもある。
ここで脅かされているのは「身体の健康」だけではない。自分や身近な人々がウイルスに感染し死に至るのではないかという「不安」や「恐怖」などの心労によって、私たちの「心の健康」もダメージを受けている。私たちは今、「身体」と「心」の両方の健康を保つための智慧を探し求めている。
そして立ち戻れば、「食べる」という行為も同様である。仏教では、人間は「五蘊」という五つの構成要素から成り立つと
し、「肉体(色)」と、それをよりどころとする「精神のはたらき(受・想・行・識)」に分類している。そして、肉体を維持するための栄養以上に、心の健康を保つための栄養こそが重要であると説かれているのだ。
本特集では、「食べる」という行為を通じて、自己と世界に向き合いながら、「身体と心の健康」を保つ仏教的知見を様々な角度から探っていきたい。
* * *
アルボムッレ・スマナサーラ長老の「ブッダの栄養学」では、生命が摂取する栄養を四種類に分けながら、身体が摂取す
る栄養以上に大切な「心の栄養」の重要性について、経典に基づいてご解説いただいた。
世界的禅僧ティク・ナット・ハン師と、ハーバード大学の栄養学の専門家リリアン・チェン博士による記事は、苦しまず
にダイエットできるというだけでなく、自分や身近な人や地域社会もを健康に導く「マインドフルな食事の実践」の提言である。
続いてはプラユキ・ナラテボー師と、今「カレー坊主」としてインターネットを中心に注目を集める吉田武士師との対談
を掲載した。四月八日の花祭りにはカレーを食べようと提唱する吉田さんの、そこに至った軌跡と思い、プラユキ師の食を
モチーフにした未発表作品のプロットなど、話題満載だ。(サンガブログで一部無料公開しています→【コチラ】)
世界各地を旅する高野秀行氏には、食にも関連する「不殺生戒」と「不飲酒戒」という二つの戒律をテーマに、「テーラワーダ仏教」と「大乗仏教」の違いについてお話を伺った。
生田武志氏は、昨年発表した『いのちへの礼儀』において、人間と動物の関係の歴史、現代社会が動物の生と死を管理し搾取するありようを描き出し大きな話題となった。動物の福祉と権利、人間と動物の精神的なつながりの貴重なお話である。
映画『典座 -TENZO-』に出演して国内外で話題を呼んだ曹洞宗青山俊菫老師には、道元禅師の『典座教訓』にこめられた修行の要諦について伺うとともに、大きな病を越えられたご自身の現在の境界をお話しいただいた。
禅僧の吉村昇洋師は、修行生活を送った曹洞宗大本山永平寺で調理を行う「大庫院」に所属したことで、精進料理の魅力を探究することになった。そこから見えてきたことは、「今ここに在る自己をあるがままに見つめる実践」としての調理である。著書『精進料理考』誕生に至るお話を伺った。
からだを通して心をつくるとは。野口法蔵師による「食と悟り―からだと心を変える―」では、菜食、少食、農業や動物との関係などによってもたらされる日々の「悟り」から、よりよい生き方、自己完結する生き方のヒントを探り、味わう。
三砂慶明(梅田 蔦屋書店人文コンシェルジュ)は、普段なかなか考えない「おいしいとは一体どういうことなのか?」という問いを起点に、現代の食卓事情、そして料理の起源に遡って迫る。
特集外の記事では、永井均先生と山下良道師の対談「自己曼画の「第五図」はなぜ一人だけなのか?」を約五〇ページの誌面を使って掲載した。『哲学する仏教』刊行記念として開催された講義は、これまでの内山興正老師の自己曼画をめぐる議論の一つの到達点に達している。令和の時代の最先端の議論をお楽しみいただきたい。
(『哲学する仏教』刊行記念講演会の様子を収めたDVDは【コチラ】)
今回は「食べる」というテーマをもとにして、「心と体の健康」について考える特集である。心が健康になるための「食」の新たな側面に触れることが、この混迷する状況を、健康な心で過ごすための契機になれば幸甚である。
(編集部)
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