社長ブログ(ほぼ毎週金曜日更新)
鈴木俊隆老師のお寺に行ってきた。
先日、焼津に行ってきた。
なぜ焼津かというと、そこには俊隆老師のお寺があるからだ。
若き日の鈴木俊隆は、この寺の住職として神奈川からやって来た。
今は息子さんの包一(ほういつ)師が住職で、俊隆老師から見ればお孫さんにあたる夫婦とそのお子さんと一緒に、三世代で住まわれている。
僕はお寺と縁があるので(母親が仙台の曹洞宗の寺の娘)、お寺に来るとなんだか自然に嬉しくなる。
お寺の雰囲気が僕を和ませる。そこにいる人々も、初めて出会う気がしない。
包一師も僕のイメージぴったりの、まさに曹洞宗のお坊さんだ。社交辞令的な感情はすぐ消えた。
そしてなんと言っても、名著”Zen Mind, Beginner’s Mind”の生みの親、鈴木俊隆のお寺なんだ。
『禅マインド ビギナーズ ・マインド』
話はちょっと飛ぶけれど、僕には姉が二人いる。
正確に言うと今は一人だけど、一番上の姉のきょう子は20年前にがんで亡くなった。
だから今は二つ上のふじえだけだが、ふじえは僕とよく性格が似ていてよくケンカした。
結構本気でケンカした。いや今もする。彼女はカナダ人と結婚して、家もアメリカにある。
そんな彼女が、「これ、アメリカで売れてるよ」といってくれたのが、”Zen Mind, Beginner’s Mind”。
ここから訳書『禅マインド ビギナーズ ・マインド』が生まれることになる。
ケンカはしても、やっぱり姉弟には違いない。この本はよく売れた。そして今でもよく売れている。
「私のおかげでしょ」なんてことは、ひとことも言わない。それがふじえのいいところだ。
『サンガジャパンVol.27』のテーマは「禅」
話を林叟院に戻すと、今回ここに来たのは俊隆老師のお寺に行ってみたかったのもあるが、8月刊行予定の『サンガジャパンVol.27』のテーマが「禅」だということもある。
鈴木包一さんの家族は、僕の脳裏にあるお寺さん一家のイメージ通り。
まさに調和の取れた、見えない伝統に包まれる美しい家族だと思う。
俊隆さんはもう46年も前に亡くなっているが、俊隆さんがどんな父親だったかを彷彿させる雰囲気だと言っていいと思う。
それがどんな話だったかは、ぜひ『サンガジャパンVol.27』を読んでほしい。
(その後2019年、27号をアップデートした『別冊サンガジャパンvol.5 増補版 禅――ルーツ・現在・未来・世界』
鈴木俊隆師の生涯をまとめた『まがったキュウリーー鈴木俊隆の生涯と禅の教え』を刊行しています)
林叟院は、今でも真面目に修行している数少ない曹洞宗の一寺である。
そして『禅マインド』を読んだ外国人もしょっちゅう来るらしい。
帰り際、包一さんが木を見て言った。「ホトトギスがホーホケキョと鳴くときに、
こちらでホーホケキョと低い声で返すと、向こうもオクターブ下げて返してくるんだ」
実際にやって見せてくれた。鳥の鳴き真似がすごく上手い。そしてそれは本当だった!
それから僕とサンガ編集部はアジサイ寺を後にした。