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『サンガジャパンVol.36 特集「ヴィパッサナー瞑想」』扉全文 公開
『サンガジャパンVol.36 特集「ヴィパッサナー瞑想」』
コチラ発売を直前に、サンガ編集部がどのような意図をもって今号を制作したのか。
みなさまに伝わるよう序文(扉)全文をご紹介します。
どうぞご覧ください。
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特集「ヴィパッサナー瞑想」
今、世界で仏教瞑想に源流を持つ瞑想法が「マインドフルネス」として広く受け入れられている。欧米のみならず、すでに禅という仏教瞑想伝統のある日本においても人口に膾炙(かいしゃ)し、一時のブーム的な取り上げられ方が過ぎ、今は穏やかに浸透してきているといえるだろう。そのように着実に浸透している流れにある。だからこそ、あえて私たちはこのマインドフルネスをそのルーツに遡り、仏教瞑想としてとらえ直し、殊にその特徴・核である「ヴィパッサナー瞑想」に焦点を当てたいと思う。
ヴィパッサナーはブッダ自身の修行法に由来する瞑想法であると考えられ、2600年前から現代まで展開してきたとされる。非常に長い伝統を持っているが、歴史的な流れを見るとき、現在伝わっているヴィパッサナー瞑想は、いったいどのように現れたのか。19世紀の東南アジア、それまで僧院の中で限られた僧たちによって修行されていたものが、一般の人々の中に紹介され、広まっていった。これは第二次世界大戦後、ミャンマーやタイの国民のアイデンティティや伝統の回復と共に広がりを見せた。人々は、自らのアイデンティティを仏教に求め、僧はそれに応えて、仏教の教えとともに実践を僧院の外へと伝えた。例えばミャンマーではレーディ・サヤドー(1846~1923」)が在家に開いた伝道が在家運動として引き継がれ、その瞑想実践の系譜はいまゴエンカ氏が伝えている。そして、その実践を西洋が率先して心の健康のために取り入れている、という皮肉な構造も見えてくる。
テーラワーダ仏教瞑想の具体的な実践方法は師によってさまざまだ。レーディ・サヤドー、マハーシ・サヤドー、ティアン・チッタスポー、パオ・サヤドー、また本特集では触れられなかったが、スンルン・サヤドーやモーゴッ・サヤドーなど、豊かなヴァラエティがある。しかしその方法の根本にあるのは、ブッダの教えである、『念処経(Satipaṭṭhāna-sutta)』(MN10)および『大念処経(Mahā-Satipaṭṭhāna-sutta)』(DN22)と『出入息念経(Ānāpānasat-isutta)』(MN118)などのパーリ経典であることは間違いない。
本特集では対談、インタビューのほか、各師の方法、理論などを深堀して紹介する。
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アルボムッレ・スマナサーラ長老からは、本格的なヴィパッサナー瞑想を始める前に取り組む「実況中継レッスン」を、図解でご紹介いただいた。ヴィパッサナー瞑想の基本は「立つ」「歩く」「座る」である。その前に日常で実践できる「実況中継レッスン」は、特に初心者とっては待望の貴重な実践メソッドである。
続いては、俳優、タレント、そして写真家として活躍する石井正則(元アリtoキリギリス)氏インタビューを掲載する。困難から救った「歩く瞑想」、そして俳優業と日常生活における「観察の使い分け」など、「瞑想」を軸に様々なテーマについてお話しいただいた。
瞑想というとき、日本には禅の伝統がある。禅は生き方、在り方として実践されるものだが、ではヴィパッサナー瞑想を伝えるテーラワーダ仏教から立ち上る仏教的な在り方、生き方とはどのようなものだろうか。禅僧の藤田一照師とテーラワーダ仏教僧のアチャン・ニャーナラトー師に、「在り方」を巡って対談いただいた。
翻訳家の島田啓介氏には、ティク・ナット・ハン師の瞑想を、ヴィパッサナー瞑想という視点から掘り下げていただいた。もともと「ヴィパッサナー」という言葉をあまり使わないティク・ナット・ハン師だが、師の瞑想法を探究すると、瞑想理論への学究的で厳密な態度が浮かび上がってくる。
映像作家・想田和弘監督は、2019年夏、日本ヴィパッサナー協会の10日間瞑想合宿に参加されたという。その強烈な体験と自身の大きな変化を、観察映画を手がける想田監督ならではの明晰な視点で、活き活きと語っていただいた。
米国で社会福祉を研究する中でマインドフルネスに出会い、仏教も視野に入れた研究を深められている池埜聡氏に、マインドフルネスと仏教瞑想の間に橋を架けるお話を伺った。アメリカでは、個人化しすぎるマインドフルネスは現在、多くの社会的な問題を生み出している。そして、それを見直すヒントはミャンマーのレーディ・サヤドーにあるという。
プラユキ・ナラテボー師が日本に紹介して広めている手動瞑想に代表される「チャルーン・サティ」は、ティアン・チッタスポー師(1911~1988)という、タイ東北部の瞑想修行者が編み出した。これまで情報の少なかったチッタスポー師の人物、修行歴などを、タイ仏教翻訳家の浦崎雅代氏が描き出す。
現在、世界で広くヴィパッサナー瞑想として実践される「おなかの膨らみ縮み」「立つ」「歩く」という身体を観察する瞑想法を編み出したのは、ミャンマーの高僧マハーシ・サヤドー(1904~1982)である。マハーシ式の概要と理論的な基盤、マハーシ・サヤドーの生涯などを、ミャンマー仏教翻訳者の西澤卓美に執筆いただいた。
いまミャンマーで勢いを持って広がっている瞑想法にパオ仏教瞑想法がある。一般的なヴィパッサナー瞑想と異なり、まずサマタ瞑想で禅定(集中力)を確立することを必須とするこの瞑想法は、パオ・サヤドー(1934~)が普及した。その方法がほとんど日本に紹介されていないこの瞑想法の理論と実践、そしてパオ・サヤドーの来歴を、パオ瞑想法の修行者でもある仏教研究者の川本佳苗氏に執筆いただいた。
そして特集の最後では、この特集にご登場いただいた方たちの関係する、オンラインでの瞑想会、坐禅会を紹介する。オンラインなら世界中どこにいてもリアルタイムで参加できるので、興味をもった会にアクセスしてはどうだろうか。
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今回の特集は、ヴィパッサナー瞑想を現代の視点から見ている。2600年前を透かしつつ、現代における心の扱い方の軸が見えてくるのではないか、そうした期待をこめて製作した。この混迷する時代を、生き抜くヒントになれば幸甚です。
目次
●特集「ヴィパッサナー瞑想」
「人生を変える「実況中継レッスン」」アルボムッレ・スマナサー
「憧れのサーリプッタさんに近づくための観察瞑想」石井正則
「自分と違う在り方をした人がいる」藤田一照×アチャン・ニャーナラトー
「ティク・ナット・ハンの瞑想とヴィパッサナー瞑想」島田啓介
「一〇日間のヴィパッサナー瞑想合宿に参加して到達した境地」想
「マインドフルネスの光と影」池埜 聡
「チャルーン・サティ(気づきを高める瞑想)とティアン・チッタ
「マハーシ・サヤドーによるヴィパッサナー瞑想法の理論と実践」西澤卓美
「パオ瞑想法におけるサマタ瞑想」川本佳苗
「オンライン瞑想会ガイド」森竹ひろこ(コマメ)
●「お釈迦様の教えに出会うということ/『法句経(ダンマパダ)
●「世界のエリートが実践する 心を磨く11 のレッスン」 Nami Barden×河合克仁
●連載
「パーリ経典解説 第9回」アルボムッレ・スマナサーラ
Post-religion対談第4回「掃除ではじめる『遅いイ
令和の時代の「仏教3・0」(3)「内山興正老師の『進みと安ら
●サンガ代表取締役 島影 透 葬儀 追悼法話
「命とは、風が吹いているところに灯るろうそく」
アルボムッレ・スマナサーラ
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