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2019.09.27

社長ブログ(ほぼ毎週金曜日更新)

2019年10月『哲学する仏教』刊行! 仏縁が生んだこの1冊

内山興正『進みと安らい』との出会い

もともと事の起こりは、
2017年12月に刊行した山下良道さんの著書
光の中のマインドフルネス』を
編集していた時期にさかのぼる。

山下良道さんが、参考文献として、
編集部の川島に送ってくれた
『進みと安らい』という本があった。

曹洞宗の内山興正老師が書いたその本は
すでに絶版になっていて、
送られてきた本も古く、
ハードカバーの表紙も反っていた。

それを僕も読んでみたのだが、
正直、そこで感心したのは、
たくさん議論されている
内山興正老師の第四図と第五図の問題よりも、
内山老師が持つ、スケールの壮大さだった。

そのスケールは、
ハラリの『ホモ・デウス』にも
匹敵するものだと思った。

サンガから復刊!『進みと安らい』

この『進みと安らい』の冒頭にある「自己曼画」は、
山下良道さん、藤田一照さん、哲学者の永井均先生が
鼎談書『〈仏教3.0〉を哲学する』(春秋社)で引用し、
やけに熱い議論を繰り返していたのであった。

今もそれだけ話題になる重要な本なのだから、
きっと読者も
『進みと安らい』を読みたがっているに違いない。

そこで、
「『進みと安らい』をサンガで復刊しよう」
という話になった。
しかしこの本は、
もともと内山老師自身が、
自ら絶版にした本なのである。

もしかしたらこの本は、
一筋縄では復刊できないのではないか、
という感じがした。

そのとき僕は川島に、
(さっき川島本人から聞いたんだが)
「お前では時間がかかるから、由樹にやらせよう」
と言ったらしい。
たぶん僕が言いそうなセリフだと思う。

それから編集は由樹の手に移り、
進みと安らい』は
2018年9月1日に
復刊することができた。

そして、この本は反響を呼び、
増刷できることにもなった。

 

さらなる縁を結んだ4人の推薦文

この本の帯には、
藤田一照、山下良道、ネルケ無方、永井均、
各氏による推薦文が書かれている。

それは、それぞれこうだ。

 

「進み」が迷走に陥らないためにはそこに「安らい」がなければならない。
今こそ読まれるべき内山興正老師の名著、待望の復刊。
〈仏教3.0〉はここから出発した!?
 ――藤田一照(禅僧)

この世界に所属する私、所属していない私。
この「私の二重構造」が、
内山老師のイラストにより、奇跡の視覚化。
老師の意図さえ越えて、21世紀の混迷を照らす光となる。
 ――山下良道(ワンダルマ仏教僧)

内山老師は本書を
「まだ堀下げが足りない」と自身で感じて絶版にしたという。
その理由とは?
老師が墓場まで持っていこうとした幻の作品がついに復刊!
 ――ネルケ無方(禅僧)

本書(とりわけ第四章)の内山興正の画期的な見地が
もし仏教のそれに反しているなら、
間違っている(あるいは思慮が足りない)のは仏教の側です。
 ――永井均(哲学者)


内山興正[著]『〔新装版〕進みと安らい』(サンガ、2018年)の帯

 

4人のリレー講座から生まれた『哲学する仏教』

そして、縁はさらに広がる。
この推薦文に注目してくれた
朝日カルチャーセンター新宿教室が、
内山老師の哲学をテーマとした、
4人のリレー講座を企画してくれて、
サンガも企画段階から一緒に参加させてもらったのだ。

5月~6月にかけて、
4人が朝カル新宿教室でリレー形式で講義をし、
それを編集して10月に出来上がるのが、
哲学する仏教
(藤田一照/山下良道/ネルケ無方/永井均[著])
なのである。

直球投手の藤田一照。
変化球大好きの山下良道。
ギリギリのホームランでも捕球しちゃいそうな
センター・ネルケ無方。
そして、要の捕手の永井均。
(…野球でたとえたら怒られるかもしれないが)

仏教好きには、ものすごく面白い本だ。